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HICPと金利政策の関連性とは?過去のFX相場から検証


米ドルに次ぐ世界第二位の通貨量を誇るユーロは、世界経済にも大きな影響を及ぼします。そのため、ユーロ圏の経済指標にも市場からは注目が集まります。

HICP(消費者物価指数)もその一つで、ユーロ経済の動向を知る上では欠かせない指標として知られています。ユーロをメイン通貨にしているトレーダーは、抑えておく必要があるでしょう。

この記事ではHICP(消費者物価指数)がどのようなものか、為替市場へどの程度のインパクトがあるのかを過去の為替チャートを用いてご説明していきます。

ユーロ圏の経済指標に関心のある人は、ぜひ参考にしてみてください。

HICP(消費者物価指数)とは?

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HICP(消費者物価指数:Harmonised Index of Consumer Prices)とは、欧州連合統計局がマーストリヒト条約統一基準に基づいてEU加盟国の消費者物価指数をまとめたものを指します。各国で個別に作成されたものを、ユーロ圏と全EU加盟国の2単位で集計しています。

内容は消費者が購入する商品やサービスの価格の変動を指数化したもので、ユーロ圏以外で公表されている消費者物価指数(CPI)と基本的には同じです。ただし、HICPとCPIは発表している機関が異なるので注意しましょう。

速報値と改定値がそれぞれ毎月発表され、市場では速報値の方に注目が集まります。ECB(欧州中央銀行)が掲げる政策目標の一つに物価の安定があり、具体的な数値をHICPの伸び率前年比2%以内としていますので、この数値は覚えておきましょう。

HICPはGDPの半分以上を占める個人消費とも密接に関連していますので、経済動向を把握する上で重要な指標であると言えます。

 

消費者物価指数(CPI)については下記記事をご参照ください。

消費者物価指数が為替へ与える影響は?過去データから徹底検証

 

為替相場への影響

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ここからはHICPが市場へどのような影響を与えるのかを見ていきます。本指数はGDPでも大きなウエートを占める個人消費と深い関連性があること、ECBの政策決定にも影響を及ぼすことから為替市場にも一定のインパクトがあると言えます。

HICPと為替相場の相関性は、インフレにその要因があると言えるでしょう。HICPが上がり過ぎるとインフレ懸念が出てきますので、ECBはインフレを抑制するために利上げを実行します。金利が上昇すれば、投資家が通貨を購入するためユーロ高になるという仕組みです。

逆にHICPが下がり続けると消費を刺激するためにECBが利下げをします。金利が下がれば、投資家は通貨を売りますのでユーロ安になるということです。

このように金利の上昇下降を決定する要因ともなるHICPは市場でも注目が集まりやすくなります。

短期的な影響

HICPが短期的に市場へ与える影響は限定的で、平時であれば大きなインパクトはないと言えるでしょう。前月比や前年比で大きな差が出た場合はそれなりの影響がありますが、通常ではあまり見受けられません。

ECBがHICP伸び率を前年比2%以内とする政策目標を掲げていますので、このラインを超えれば市場全体に影響が出ることは予想できます。

基本的には相場が乱高下するようなことはないため、そこまで神経質になる必要はないでしょう。

中長期的な影響

中長期的には影響が出やすいと考えられます。ECBの政策金利発表までのトレンドを形成することもしばしばあり、中期的な目線でHICPの数値を追っていくことは意義のあることと言えるでしょう。

数値が数カ月連続で上昇していることや、Ifo景況感指数が連続で100超えなどトレードする上での好材料が揃えば、積極的にエントリーすると良いと思います。

他の重要指標との複合条件でトレードすることを心掛けると良い結果が得られるでしょう。

過去チャートの値動きを検証

ここでは、HICP発表時の過去チャートを使って為替市場との関連性をご紹介していきたいと思います。

※画像は全て、ユーロ/米ドルの5分足チャートを使用

【2016年9月30日】HICP(消費者物価指数)発表時のチャート

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まずは、2016年9月30日のHICP(消費者物価指数)発表時のチャートから見ていきましょう。発表直後はほとんど反応がなく、その後もみ合いながら緩やかな下降トレンドを形成して値を戻してからはレンジ相場へ推移しています。

発表直後は5pips程度の変動で、その後の1時間ほどのもみ合いでは最大で10pipsの値動きに留まっています。さらにその後は小さな下降トレンドを形成してから3分の2ほど値を戻して、レンジ相場へと移行していくという相場でした。一連の値幅も30pips弱という、影響の少ないものです。

この時のHICP発表時は、予想が【0.4%】、結果が【0.4%】で全く変わりませんでした。市場へも織り込み済みであったからか目立った反応はなく平凡な相場だったと言えるでしょう。

発表前からの相場を引き継いでいると見るのが妥当で、短期的なインパクトとしては乏しかったと思われます。

【2016年10月31日】HICP(消費者物価指数)発表時のチャート

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続いて、2016年10月31日のHICP(消費者物価指数)発表時のチャートをご覧ください。こちらのチャートでも、発表直後から反応は薄くもみ合いをしながら下降トレンドを形成し、その後レンジ相場へと推移していく相場でした。

発表直後は4pips程度の変動で、その後の1時間ほどのもみ合いと下降トレンド形成までの変動幅は15pipsほどとなっています。その後値を戻してもみ合いが続きますが、値幅としては小さなものでした。

この時のHICP発表時は、予想が【0.5%】、結果が【0.5%】で全く変わりませんでした。2016年6月から5か月連続でのプラス数値であったにもかかわらず、為替チャートとしては緩やかな下降トレンドとなっています。

これは、予想と結果に乖離が全くなかったこともあり、市場へ既に織り込み済みであった可能性が高いと言えるでしょう。

短期的にはHICP発表での影響は薄く、発表前の流れが継続されていると見るのが無難と考えられます。

2つのチャートでわかること

2つのチャートから分かるのは、発表内容が平凡な場合は短期的な市場への影響はあまり感じられないということです。これは市場へは発表前から予想が織り込まれるため仕方のないことかもしれません。

発表時に狙って利益を得る場合は予想と結果に大きな乖離がある場合だけで十分だと考えられます。中長期的にIfo景況指数やZEW景況感指数などとの組み合わせで、取引するのが賢明な指標の使い方ではないでしょうか。

まとめ

ここまで、HICP(消費者物価指数)がどのようなものか、為替市場へどの程度のインパクトがあるのかを過去の為替チャートを用いてご紹介してきました。

本指数がEU圏の経済動向を把握する上で重要な指標であることはご理解いただけたのではないでしょうか。また、ECBの金利の上げ下げに関わっているため、ファンダメンタルズの目線でのチェックが必要であることもお分かりいただけたかと思います。

市場への短期的な影響は小さいとは言え、予想と結果に乖離がある場合であれば狙って利益を得ることも可能な指標ですので、機会があればエントリーしても良いでしょう。

真価を発揮できるのは中長期のトレードですので、市場予想を見つつECBの金利政策発表までのトレンドを予測してエントリーすると利益を取ることができるでしょう。

ユーロをメインに取引している人は、積極的にHICPを活用してみてはいかがでしょうか。


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