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2017年度の重要イベントから為替の見通しを徹底検証

イギリスのEU離脱トランプ米大統領の誕生など、2016年は信じがたい出来事が数多く起こった年でした。為替もその影響を大きく受け、荒い値動きが続く波乱の年だったと言えるでしょう。

そんな2016年の動きを受けて2017年の為替はどのように推移していくのか不安に感じている人は少なくないようです。今後起こりうることも想定して、トレードに備えていく必要があるでしょう。

この記事では、2017年の為替動向の見通しについてご紹介していきます。2017年度のトレードでどのような戦略をとっていくべきか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

2017年の重要イベント

2016年は世界経済に絶大な影響を与えたイベントが数多くありましたが、2017年はどうなのでしょうか。2016年の激動の流れをそのまま継続する可能性のある大きなイベントが数多く予定されています。

場合によっては、近年築き上げられてきた資本主義・自由貿易経済の流れを変えてしまうこともあり得るかもしれません。そのいくつかをここでご紹介しましょう。

【2017年3月15日】オランダ総選挙

イギリスのEU離脱によってきな臭い雰囲気が漂っているヨーロッパですが、その流れが引き継がれるのかどうかの最初の判断がこのオランダ総選挙となるでしょう。極右政党である自由党が政権を奪取するかどうかに注目が集まっています。

政権与党の自由民主国民党に匹敵する支持率を獲得しつつあり、予断を許さない状況となっています。

自由党党首のウィルダース氏が首相になった場合、「オランダのEU離脱を問う国民投票」が実施される可能性が高まります。そうなれば、ブレグジットから始まったEU離脱がドミノ倒し的にヨーロッパ全体へ波及することが十分に考えられるでしょう。

そうなれば、ユーロの暴落は避けられません。ただ、与党は自由民主国民党と労働党との連立政権ですから、自由党がかなりの大差で圧勝しない限りは政権交代までは至らないと考えられています。

しかし、オランダ国民の支持政党は現在のところかなりバラツキがあるため、実際に選挙になってみなければ分からないとも言われています。

ヨーロッパの今後の流れを占う意味でも非常に重要な選挙ですので、動向には十分に注意を払う必要があるでしょう。

【2017年3月15日】米国債務上限期限

2015年にデフォルト騒ぎで、アメリカでは債務上限問題が発生しました。当時は債務上限引き上げを予算法案に盛り込むことでデフォルトが回避されたのですが、その期限が2017年3月15日までとなっています。

トランプ大統領指導の下、このデフォルト問題がどのように進展していくのか注視する必要があるでしょう。仮にデフォルト懸念で米国債が大きく売られるような事態になれば、リスク回避として投資家による円買いの動きが加速し円高基調になる可能性も否めません。

また、米国債を多く保有している日本・中国に対する交渉カードに一部デフォルトをちらつかせる可能性もゼロではありません。何をやらかすか分からないトランプ大統領だけにあらゆる事態を想定しておく必要があるでしょう。

【2017年4月23日】フランス大統領選挙

4月23日にはフランス大統領選挙が行われます。ここで候補者の誰も有効投票総数の過半数を獲得できなかった場合は、2週間後の5月7日に上位2候補による決選投票が実施されます。

フランスの世論調査によると、元首相のフィヨン氏と極右政党国民戦線のマリー・ル・ペン党首による決選投票になる可能性が高いと考えられています。

決選投票では、中道・左派の票がル・ペン氏に流れることは恐らくないでしょうから、フィヨン氏の勝利が濃厚です。ただ、フランスでは長引く景気の低迷や続発しているテロの影響で国民に根強い不安が広がっているのも事実。

仮に大統領選挙直前でテロが発生したりすれば、反イスラムを唱えているル・ペン氏に票が流れることも十分に考えられます。また、オランダで極右政権が誕生した場合もル・ペン氏に有利に働くことは間違いありません。

フランスにも極右政権が誕生した場合はEU離脱の可能性が高まり、ユーロに深刻な影響が出るのは避けられないでしょう。

【2017年5月19日】イラン大統領選挙

穏健派であるロウハニ大統領が2期目当選の可能性が高いです。しかしトランプ大統領がイランに対して経済制裁を発動したり、イラン核合意を反故にしたりすると強硬派のイラン大統領が誕生することも考えられます。こうなると、中東の地政学的リスクが一気に高まることになるでしょう。

中東が不安定な情勢になるとヨーロッパへの影響が懸念され、ユーロ安基調になることが考えられます。

【2017年6月11日/18日】フランス国民議会選挙

6月11日と18日に行われるフランス国民議会選挙にも関心が集まっています。現政権の中道・左派勢力は支持率を落としており、中道・右派勢力が単独過半数を取るかどうかが注目です。

そして、極右政党である国民戦線が議席数を伸ばすことも間違いなく、政権運営に大きな影響力を及ぼす可能性もあります。

【2017年10月予定】ドイツ連邦議会選挙

10月に予定されているドイツ連邦議会選挙では、EU離脱を掲げるAfD(ドイツのための選択肢)が躍進するかどうかに注目が集まっています。

現在のドイツ政権与党は、メルケル首相率いるCDU(キリスト教民主同盟)とCSU(キリスト教社会同盟)ですが、支持率は両党合わせて3割程度です。AfDの支持率は2割に届く勢いで、第2党のSPD(社会民主党)に迫っています。

難民問題はドイツで深刻化しており、時間が経つほどAfDの支持率は上昇していくと予想されています。仮にAfDが政権与党ともなれば、ドイツがEU離脱に向けて動き出す可能性が高まります。

これは事実上EUの解体を意味すると言っても過言ではありません。ユーロの大暴落は避けられないでしょう。

これが現実となれば、世界経済は歴史上類を見ない混乱に陥り通貨はどのような値動きを見せるのか想像もつきません。10月のドイツ連邦議会選挙には否が応でも注視していく必要があります。

為替に与えるインパクト

2017年度は取り分けヨーロッパ全体の極右化がかなり懸念されています。EU主要国で続々と重要な選挙が実施されますので、極右政党が次々と台頭するようなことになればEUは存続そのものが危うくなります。

そうなれば、ユーロはかつてないほどの大暴落に見舞われるでしょう。

また、中東情勢の不安定化も世界経済全体に悪影響を及ぼすでしょう。取り分け地理的に最も影響を被るのはヨーロッパ諸国です。つまり、ユーロ暴落の懸念がここにも存在します。

トランプ大統領の政策にも注意を払う必要があります。極端な保護貿易主義に走れば、短期的にはアメリカ経済が良くなるように見えてもいずれ大きなしわ寄せがアメリカ自体にも訪れることになります。

トランプ氏の国内向けの経済政策も含めて、不透明感がまだまだあり市場はやや様子見の傾向があります。今後の米国雇用統計などの重要指標には、今まで以上に目を光らせる必要があるでしょう。

世界的に不安定要素が多く渦巻いている状況ですので、安全資産の円は買われやすい傾向になることが予想されます。不安がすべて悪い方向に動いた場合は、クロス円が全面高の局面を迎えてしまうかも知れません。

今後の世界情勢、特にヨーロッパ選挙とトランプ大統領の政策には注意を払っていきましょう。

まとめ

ここまで、2017年の為替動向の見通しについてご紹介してきました。

2017年も非常に重要なイベントが数多くあり、世界の動向から目が離せない一年となりそうです。これらの発表前後はポジションを手仕舞っておく方が無難かもしれません。

ファンダメンタルズ分析に長けた人は、どのような結果が出ても良いように仕込みとその後のシナリオ作りに万全を期してトレードに臨むようにしましょう。

2017年はいつも以上に世界の政治経済ニュースに注意を払い、備えを欠かさないようにしましょう。

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