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【2017年のユーロ値動き予想】為替変動のポイントは政治イベント

世界第2位の流通量を誇るユーロは、ブレグジットや相次ぐテロや難民問題など、ユーロ圏では不安要素がいくつも発生し落ち着かない値動きが続いています。

不安が先行しているユーロですが2017年はどのような値動きになるのか、その推移を考えていきたいと思います。

この記事では、2017年のユーロの動向についてユーロ圏の経済事情や直近の値動きの推移なども交えながらご紹介していきます。2017年のユーロに対してトレード戦略を模索している人は、ぜひ参考にしてみてください。

ユーロ値動きの推移

ここからはユーロ/円の直近1年間の値動きの推移を確認していきたいと思います。画像はユーロ/円の週足チャートです。

2016年度は109円台前半~132円台前半で推移していました。年初の下落と戻し、4月以降のダウントレンドに加えて6月後半の極めて大きな変動。10月前半までのレンジ相場を経て、年末までのアップトレンドからレンジ相場に推移しつつ現在に至るというところです。

2016年初の下落

2016年初の下落は、原油価格の下落等に伴う世界的なリスクオフの影響で全面的な円高となったことが影響したと考えられます。ユーロ/円も年明けから6円程度の下落となりました。

2016年1月後半の戻し~3月前半までの下落

1月29日に日銀による追加緩和でマイナス金利導入の発表から円売りの展開となり上昇局面へと移行しました。

しかしこれは一時的なもので、その後株安や米長期金利安などの影響でリスクオフの流れが加速し、加えてドイツ銀行破綻の懸念もささやかれたことから大幅なユーロ売り円買いが進みました。3月前半までのおよそ1か月で、ユーロ/円は10円以上も下落する事態となりました。

2016年4月後半のダウントレンドと6月後半の一時的な大変動

4月28日に日銀が追加金融緩和の見送りを発表したことから円買いが進行し、ダウントレンドの流れとなりました。6月23日に実施された「EU離脱を問う英国国民投票」で離脱派が勝利し、ユーロは一時的に大きな変動を見せ1日で13円ほどの値幅を記録しています。

2016年7月~10月までのレンジ相場

ブレグジットショックはあったものの、その後EU主要国中央銀行が協調姿勢を示したことから値動きはある程度冷静さを取り戻しました。ECBの量的緩和縮小観測などもあり、10月までは小幅なレンジ相場へと移行していきました。

2016年10月後半~12月前半にかけてのアップトレンド相場

ECBと比較して日銀は金融緩和の方向性が強いとの見方が市場で広まり、10月後半から12月前半まではユーロ買いの局面となりました。11月末にはブレグジット前の120円台を回復するまでになっています。

その後12月後半以降は小幅なレンジ相場となっており、今後の展開に注目が集まっているという状況です。取り分け2017年度は欧州で重要な政治イベントが目白押しですので、ユーロの動向から目が離せません。

2017年のユーロはどうなるか

上記のEUの経済とユーロの2016年度推移を踏まえて、2017年度のユーロの動向を探ってみたいと思います。

先述した通り、EU経済そのものは近年堅調に推移しており、主要国経済が好調であることもあって、全体的には2017年度も成長率を維持するものと見られています。特に経済危機や戦争などが起きなければ115~125円程度で推移する見通しです。

ヨーロッパの重要政治イベント

注意すべきは2017年度はヨーロッパで大きな政治イベントが多く控えており、これらの結果次第ではユーロの大暴落が起こる可能性は否定できません。欧州の重要選挙の日程は下記の通り。

  • 2017年3月 :オランダ総選挙
  • 2017年4月 :フランス大統領選挙
  • 2017年6月 :フランス国民議会選挙
  • 2017年10月:ドイツ連邦議会選挙

懸念点は極右政党の誕生と各国のEU離脱がヨーロッパ全土に波及することです。いずれの選挙も極右政党が支持を高めており、可能性は十分にあると見ておいた方が良いでしょう。

取り分けフランス大統領選挙では、極右政党国民戦線のマリーヌ・ル・ペン氏が急速に支持率を伸ばしています。対立候補の2人にスキャンダルが続出して支持率を落としていることからも、極右大統領誕生の可能性が現実味を帯びており、そうなるとフランスEU離脱のシナリオへと進んでしまうでしょう。

この流れがヨーロッパ全土に広がれば、EU解体の可能性すらも考慮しなければなりません。ユーロの暴落を通り越してユーロ通貨がなくなれば、世界経済そのものがどうなってしまうのか想像もできません。

このような最悪の事態も想定しなければならないほど、ヨーロッパが危機的状況にあることは念頭に置いておきましょう。

中東危機勃発による難民問題

イラン大統領選挙が2017年5月に実施されますが、ここで強硬派のイラン大統領が誕生してしまうと中東の地政学的リスクが高まることが懸念されます。アメリカのトランプ政権がイランに対して強硬姿勢を取っていることから、その可能性は高いと考えておくべきです。

さらに、イスラエルにあるアメリカ大使館のエルサレム移設が実現してしまうと、中東戦争が勃発することも考えられます。そうなれば難民問題がさらに複雑化しヨーロッパは混沌とした情勢になるでしょう。ユーロの大暴落は避けられません。

ユーロをトレードする際は、政治ニュースと各国の情勢に細心の注意を払う必要があるでしょう。

ユーロ圏の経済事情

ユーロ圏の経済は、EU(欧州連合)に加盟している全28の主権国家によって運営されています。全体の経済規模は世界第2位で輸出量は世界第1位。世界経済に及ぼす影響は非常に大きく、その動向には常に市場からの関心が集まります。

多くの国家の集合体であるため、EU内の各国間で大きな経済格差があるのも特徴の一つです。ギリシャやスペインなど過去に債務危機に陥った国もあり、経済的な不安要素は多く存在します。世界的に非常に高い失業率なども、為替に大きな影響を与えています。

最近では2016年6月の「イギリスのEU離脱の是非を問う国民投票」で離脱派が勝利する所謂「ブレグジット」が発生し、大規模なユーロ売りの局面を迎えることもありました。

さらには中東不安による難民問題や、相次ぐテロ行為、極右政党の台頭による政情不安など、ユーロ圏では非常に多くの不安定要素が渦巻いており、そのたびにユーロは乱高下しています。

ただし近年の経済成長としては堅調な伸び率を見せており、全体では2013年第2四半期から15期連続で成長しており、ドイツ・スペイン・イタリアなど主要国の好調さなども背景に、EU圏の経済としては明るい材料が多くあります。

政治的・地政学的には不安定要素満載のユーロ圏ですが、経済そのものは上昇傾向であることが唯一の好材料と言えます。

ユーロの特徴

冒頭でも触れたように、ユーロは米ドルに次ぐ世界第2位の流通量を有する通貨です。全体で見れば経済そのものは堅調ですが、多くの国々から成る共同体のため様々な不安要素を抱えており、その影響を大きく受けている現状があります。

経済を主に牽引しているのはドイツ・フランス・スペイン・イタリアで、この4ヶ国でEU全体のGDP8割を占めています。これらの国の経済動向がユーロに影響を与えることは認識しておきましょう。

そして統一通貨の難しさとして、28ヶ国のうち1つでも経済危機や政情不安などが起こるとユーロへダイレクトに影響するということは念頭に置いておかねばなりません。

かつてスペインやギリシャで債務危機が発生した際はユーロ売りが進行し、大きな下落につながりました。多くの国の集合体であるがゆえに、リスクもその分あることは覚えておかねばならないでしょう。

ユーロ為替の特徴としては、鉱工業生産指数やIFO景況感指数などの経済指標発表や要人発言への反応が敏感で、ファンダメンタルズ分析が成果に結びつきやいことが挙げられます。

取り分けドイツ関連の経済指標や、ECB(欧州中央銀行)総裁の発言などは重視される傾向にあります。深読みした逆張りよりは、素直に相場に乗る方が良い結果が得られるでしょう。

まとめ

ユーロ経済は世界的に強く注目を集めている一方で、統一通貨特有の問題点を抱えていることがご理解いただけたことでしょう。また、2017年度は地政学的リスクと政治問題を多く抱えているため、暴落の可能性も大いにあり得ることもお分かりいただけたことと思います。

2017年度のユーロトレードは、最新の政治経済ニュースを常に取り入れ臨機応変に対応できるようにしておきましょう。

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