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超高金利通貨のブラジルレアルはハイリスク?2017年為替の見通しを徹底検証

豊富な資源と著しい人口増加を背景に、今後大きな経済成長を見込まれているブラジル。ポテンシャルを秘めた国力は投資家からの関心が高く、高金利であることからブラジルレアルへの投資も盛んに行われています。

一方で政情不安や汚職、中国経済のダメージなどの影響もあり、思うように成長できていない現実もあります。今後のブラジルレアルはどのように推移していくのでしょうか。

この記事では、2017年のブラジルレアルの動向についてブラジルの経済事情や直近1年間の値動きなども参考にしつつご紹介していきます。今後のブラジルレアルの取引材料などを探している人は、ぜひ参考にしてみてください。

ブラジルの経済事情

冒頭でも触れた通り、ブラジルは中長期的にはかなり成長を見込まれている国です。

まず第1に、世界有数の資源大国であることがその理由です。鉄鉱石やアルミニウムは世界で1位2位を争うなど、豊富な資源を有しています。資源価格は消費量の多い中国経済に大きく左右されるため、中国の動向には注意が必要です。

第2に人口の順調な増加による内需拡大が挙げられます。ブラジル人口は2億人を超えていますが、特筆すべきはその年齢構成です。少子高齢化が叫ばれている日本とは正反対で、40歳未満の人口が65%を占めており、経済のベースとなる豊富な労働力を抱えているのです。この労働力を求めてブラジルに進出する企業が今後増加することが見込まれています。

このように明るい材料がある一方で、短期的な展望は厳しい状況にあると言えるでしょう。ブラジルの経済成長率は2015, 16年度連続で-3%を超えるなど芳しくありません。主な原因は中国経済不調の影響を受けて資源価格が不安定であったことや、前大統領ルセフ氏の汚職疑惑に伴う国内政治の混乱などが挙げられます。

近年のブラジル経済は厳しい状況が続いていますが、プラス材料も少しずつ出てきています。中国経済が持ち直してきていることと、ルセフ前大統領が8月31日に罷免されて新政権が発足したことなどをマーケットが好意的に受け止めていることです。

同政権が年金改革への着手や財政健全化の推進、景気対策にも取り組む方針を示していることで、景気回復の兆しも見え始めているのは好材料と言えるでしょう。国内政治の混乱収拾と景気立て直しがマッチすれば、短期的にも中長期的にも成長が見込める可能性が出てきます。

ブラジルレアルの特徴

ブラジルレアル最大の特徴は、利下げされてもなお「13%」という超高金利であることです。原因はブラジル国内の超インフレにあります。ブラジル中央銀行のインフレ目標率が3.0~6.0%であるのに対し、国内のインフレ率は10%を超えてしまっているのです。そのため、インフレを抑えるために高金利を課している現状があります。

ご存知の通り、この超高金利はFXトレードにおいてはスワップポイントを得る上でプラスに作用します。スワップポイントは1万通貨あたり82円となっており、1年間で29,930円を得れる計算となります。国内政治の混乱もとりあえずはひと段落し、中国経済も持ち直していることもあり、この超高金利通貨に投資することは大きな魅力と言えるでしょう。

ブラジルレアル値動きの推移

ここからはブラジルレアル/円の直近1年間の値動きを見ていくことにしましょう。画像はブラジルレアル/円の日足チャートです。

2016年度は28円~37円の間で推移しています。年初での下落と半値戻し、6月までの長期的なレンジ相場と6月後半の変動、9月までのレンジ相場から10月以降の上昇局面を経て小幅なレンジ相場に突入して今後どのような相場に推移していくかと言う感じです。

2016年初の下落

画像では隠れていますが、2016年初に大きな下落がありました。これは年初に中国株の大暴落があったためです。上海総合指数も同じく暴落し、ブラジルレアルも同様の動きとなり一気に下降することとなりました。

2016年1月の上昇と戻し

1月後半での上昇は日銀による追加金融緩和によるもので、アベノミクスが継続去れるとの市場判断から一時的な円安に動きました。しかし、この効果は一時的なものですぐに値は戻されることとなります。

2016年2月終わりの上昇~10月までのレンジ相場

2月の終わりには再び上昇していますが、これは中国の景気底打ち感が市場に広がったことと、ルセフ大統領弾劾に向けた動きが加速し政権交代への期待感からレアル買いが進行したものと考えられます。その後5月にるセル大統領は停職して、副大統領のテメル氏が暫定大統領に就任。10月までは政治安定への期待から相場は30~32円程度のレンジ相場で安定して推移することとなりました。

2016年11月以降の上昇トレンド

11月以降はトランプ大統領就任による世界的なリスクオンの流れから上昇トレンドへ移行していきます。さらに、10~12月の間に利下げを3度実行したにもかかわらず、この金利政策は市場から好感をもって受け止められレアル買いの流れを後押しする結果となりました。

本来の先進国通貨では利下げは景気減速の意味合いがあることから通貨下落につながるのが常なのですが、新興国通貨の場合は利下げが通貨価値上昇として作用することもあるのです。

2017年のブラジルレアルはどうなるか

上記を踏まえて今後ブラジルレアルがどのような動向となるのかを考えていきましょう。ブラジルレアルは高いポテンシャルを秘めている一方で、流通量の少ない通貨であることから外的要因にも敏感に反応しやすい通貨であるため、リスク管理が非常に重要であることを念頭に置いておく必要があります。

リスクとして挙げられるのが、主に「中国経済」「トランプ政権の政策」「ブレグジット」の3つです。最も影響を受ける可能性の高いのは中国経済の動向でしょう。

「中国経済」は現在のところ安定して推移していますが、好調の要因となっている不動産がバブルと言う見方が根強くあります。

仮にこのバブルがはじけてしまうと中国経済はかなりの痛手を負うことは間違いありません。そうなった場合、ブラジル経済を直撃することは避けられずレアルもまた暴落することになるでしょう。

「トランプ政権」の政策はその強硬姿勢から、世界中に様々な地政学的リスクを発生させることもあり得ます。そうなった場合は世界中がリスクオフの流れになり、ブラジルレアルも大きなダメージを追うことになるでしょう。

「ブレグジット」は今後どのようなスケジュールで離脱に向けて進んでいくのかが分かっていませんが、2017年中に離脱することは恐らくありませんので影響はないと考えられます。ブラジルレアルは離脱は勝利となった開票日にも大きな値動きはありませんでしたので、もしかすると影響はさほどないのかも知れません。

ただ、ユーロ暴落は中国経済にも打撃でしょうからそうなるとブラジルレアルにも影響は及ぶでしょう。いずれにしてもリスクオフのレベルがどの程度になるか、そのインパクトの大きさによって影響度も変わってくるかと思います。

ただ、ブラジル経済自体は堅調に推移しつつあることと新政権が財政再建に前向きであることから国内的には上昇ムードが漂っているため期待しても良いでしょう。外的リスクの影響がどの程度及ぶかがブラジルレアル動向のカギを握っています。

まとめ

ここまで、2016年度のブラジルレアルの価格推移と2017年度の展望、及びブラジル経済の特徴などについてご紹介してきました。

ブラジルは豊富な資源と労働人口の多さから非常に大きなポテンシャルを秘めた国家です。超高金利通貨であるブラジルレアルには、直近経済の堅調さや財政政策の推進もあって注目度が高くなっています。

外的リスクにさらされやすい通貨ですが、素早くリスクを察知して対応することが出来ればスワップ金利だけでも利益を得ていくことが可能でしょう。高金利通貨に興味のある人は試してみてはいかがでしょうか。

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