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2017年度中国元の為替の見通しを検証!領土拡張や世界各国との摩擦の影響は?

世界第1位の人口を有し世界第2位の経済大国である中国。豊富な国力を背景として近年目覚ましいスピードで経済発展を遂げてきた中国は、世界経済に欠かせない存在となっています。人民元は国際通貨としての地位を築きつつあり、決済通貨として世界第4位の取引量となっています。

しかし、経済成長は続けているものの最近はかつての成長力はなく、2016年初の株価の暴落や不動産バブル終焉の観測など不安要素も多く聞かれるようになってきました。果たして2017年度の人民元はどのような値動きになっていくのでしょうか。

この記事では、2017年の人民元の動向について中国の経済事情や直近1年間の値動きなどを参考にしつつご紹介していきます。今後の人民元のトレードに不安を抱えている人や今後取り入れることを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

中国の経済事情

中国は世界最大の人口と高い経済成長力をベースとして、世界経済に大きな影響力を持つ国です。2003年から2007年までの5年連続2桁成長などその勢いは凄まじく、陰りが見えたとは言え、なおも6~10%程度の持続的な成長を記録しています。

現在のGDPは日本を抜き世界第2位となり、3位の日本とは3倍近い差となっています。GDPの産業別構成比は、サービス業が5割強で工業が4割弱となっており、先進国型と比較すると工業の比率が突出して大きいことが特徴です。世界最大の生産高を誇る工業は、中国経済を今後も牽引していくでしょう。

2016年初に株価の下落とそれに伴う上海総合指数の暴落など不安要素はありましたが、現在は持ち直し中国経済そのものは今後も順調に成長を続けていくものと思われます。

ただ、現在の経済が好調である主な要因が不動産にあると言われており、この不動産バブルがはじけるような事態になると中国経済には大きなダメージとなるでしょう。

また、中国発の対外的なリスク要因も幾つかあります。近年活発化させている領土拡張の野望によって、アジア各国との数々の摩擦はその一つです。

南シナ海問題や東シナ海問題などで発生している各国との軋轢は、最悪の場合国家間の紛争や戦争が起きる可能性も秘めています。この場合中国の信頼失墜は避けられず、中国経済にも深刻な懸念をもたらすことになるでしょう。

人民元の特徴

人民元の最大の特徴として、中国国内向けの人民元(オンショア人民元:CNY)と主に香港など海外向けに売買されている人民元(オフショア人民元:CNH)の2種類の人民元があるということが挙げられるでしょう。

オンショア人民元は管理フロート制が導入されており、中国当局によってレートがコントロールされています。一方オフショア人民元は、自由に売買ができるのでより市場に近いレートで取引がされています。ただ、2016年初めに人民銀行による大規模な市場介入があったため、投資家の不信感が高まっている可能性もぬぐえません。

トランプ大統領による為替操作国としての批判もあり、今後人民元が完全に変動相場制に移行するかどうかに注目が集まってい状況です。

FXで人民元を扱う際は、スワップ狙いの取引はあまりおすすめできません。金利は高いのですがスワップポイントが少ないため、メリットが少ないためです。それよりはある程度安定した値動きであることから、為替差益を狙うのが良いでしょう。

対外的なリスクの高まりと政府の意図的な介入に十分注意して取引をすれば、ある程度の利益が見込めるでしょう。

人民元値動きの推移

ここからは人民元/円の直近1年間の値動きを見ていきましょう。画像は人民元/円の日足チャートです。

2016年度は15円~19円ほどの値幅で推移しておりました。全体的な流れとしては、年末から1月後半にかけての下落と戻し、7月前半までの下落と6月後半のブレグジットによる大変動、7月から10月までのレンジ相場を経て11月以降の上昇トレンドと言う流れで推移しています。

2015年末~1月後半にかけての下落と戻し

2015年末から1月後半までの下降トレンドは、中東情勢悪化やトルコとロシアの関係悪化などに伴う世界的なリスクオフの動きが加速してきたことと、年初の中国株の暴落によるものです。

1月後半に一時的に上昇していますが、これは日銀の間以内金利導入を含む使い金融緩和の声明が出されたことに起因しています。市場がアベノミクス継続と受け止めて円が売られましたが、効果は限定されました。すぐに円買いが進み以前の水準を割って下落していきます。

2016年7月前半までの下落と6月の大変動

7月前半まではアメリカの利上げペース減少の声明発表などでドル売り円買いが進み、人民元も対円に対して大幅な下落を余儀なくされていきました。

さらに6月はブレグジットの影響で、人民元にも大きな変動がありました。その後値動きは平静を取り戻して7月前半にはブレグジット前の水準まで戻しました。

2016年7月~10月までのレンジ相場と11月以降のアップトレンド

7月後半からはアメリカの早期利上げの観測が市場に広がり元安の流れになりますが、その後中国経済が持ち直してきたことやアメリカの利上げ見送りなどもあり、レンジ相場へと移行していきます。

11月以降はトランプ大統領当選によりる世界的なリスクオンの流れとなり、開票日の下落を除き全面的な円安局面を迎えることとなりました。そして、12月の調整局面となって、今後の展開がどうなるかと言った相場になっております。

2017年の人民元はどうなるか

上記の中国経済と人民元の2016年度の動向などを踏まえて、2017年度の人民元がどのように推移していくかを考えていきたいと思います。

中国経済は株価暴落などもあり、やや不安定な部分を見せたものの全体的には底堅く大崩れはしないと考えられます。対外的なリスクが顕在化しなければ15.5円~18.0円程度のレンジで推移するものと予想します。

ただし中国経済は内外にリスクを多く抱えているため予断を許さない状況が続くでしょう。国内の経済は好調さを牽引している不動産バブルがはじけることが懸念されています。

また、強引な領土拡張によってアジア各国との摩擦が高まることも危惧されています。これらのいずれも最悪のベクトルに動けば、中国経済は深刻なダメージを受けることになるでしょう。

また、中国要因のリスクとは別に外的リスクも存在します。トランプ政権による強硬な対中国政策が施行されれば米中貿易に何かしらの影響が出る可能性があります。また、相次ぐヨーロッパ選挙によって極右政党が乱立しEU経済が混乱することもリスクの一つです。

もちろん、中東情勢がさらに悪化することで世界的なリスクオフの潮流が出来る可能性も否定できません。

潜在的なリスクのまま終われば何の問題もないのですが、少しでもリスクが現実のものとなれば人民元への影響は大きなものとなります。トレードの際は世界情勢と中国経済のニュースを常時取り入れるようにして、臨機応変に対応できるようにしておく必要があるでしょう。

まとめ

ここまで、2016年度の人民元の動向と2017年度の展望、及び中国経済の特徴などについてご紹介してきました。

中国は成長力のある世界第2位の経済大国で、今後も順調に経済成長をする大国であることはご理解いただけたことでしょう。一方で内外に潜在的リスクを多く抱えていることもお分かりいただけたことと思います。

人民元はある程度計算しやすい値幅で推移することからトレードしやすい反面、何が起こるか分からないリスクを多分に抱えた通貨です。上手くリスクコントロールをしながら、ニュースに十分注意しながらトレードをするように心掛けましょう。

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