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2017年度のカナダドル為替予想!見通しはトランプ次第?

世界第2位の国土を有しG7(先進主要7ヵ国)の一翼を担うカナダは、リーマンショック翌年の2009年を除いて、1992年以降毎年の経済成長を続けている模範的な経済大国です。

一方で、地域間格差やトランプ政権によるNAFTA再交渉要求など今後の課題も幾つか抱えています。2017年のカナダドルはどのように推移していくのでしょうか。

この記事では、2017年のカナダドルのレート推移についてカナダの経済事情や直近1年間の動向なども合わせてご紹介していきます。今後カナダドルでのトレードを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

カナダの経済事情

カナダはロシアに次ぐ広大な国土を有しながらも人口は3500万人程度と少なく、移民政策を積極的に推進している移民国家として知られています。GDPは世界第10位ですが、1人当たりGDPは40,000米ドル以上と日本よりも高く、かなり裕福な国と言えます。

経済の中心は他の先進国と同じくサービス業で、GDP全体の7割以上を占めています。製造業もオンタリオ州やケベック州などを中心に盛んであり、世界的な大企業であるボンバルディア社やブラックベリー社を輩出しています。

また、カナダは豊富な国土を背景としたエネルギー資源純輸出国でもあり、潤沢な天然資源を有していることでも知られています。

以上より、カナダはサービス業を中心としながらもエネルギー資源に恵まれている、非常にバランスのとれた模範的な先進国型経済大国と言えるでしょう。

近年のカナダが抱える課題

課題として近年取り上げられるのは地域間格差です。

経済の中心地であるオンタリオ州やアジア貿易で急速な発展を遂げているブリティッシュコロンビア州などと比較して、漁業を中心としてきた大西洋に面した諸州では貧困化が進んでおり大きな問題となっています。

さらに喫緊の課題として挙げられるのは、トランプ政権が発足したことによって浮上した貿易問題です。保護貿易主義的になりつつあるアメリカが、NAFTA(北米自由貿易協定)の見直しを迫ってきているのです。

NAFTA締結後に大きな利益を享受してきたカナダだけに、アメリカに有利となる方針を押し付けられれば大きなダメージを被ることも予想されます。

アメリカのNAFTA脱退とまではいかないでしょうが、今後の再交渉の行方は注意して見守らなければなりません。

カナダドルの特徴

カナダは政治的にも経済的にも非常に安定した国であるため、値動きも比較的穏やかで安定した投資先として人気のある通貨です。

アメリカ経済との高い相関性

特徴として、カナダは貿易の大部分をアメリカに依存しているため、アメリカ経済から大きな影響を受けます。その割合は輸出が7割以上、輸入が5割以上となっており、良くも悪くもアメリカ経済に左右される傾向にあります。そのため、カナダドルと米ドルとは高い相関性があり、似たような動きをすることが多いです。

「米国雇用統計発表」など、米国と関連性が高い指標は特に注視しておく必要があるでしょう。また政策金利の引き上げと引き下げもインパクトのある要素となります。

資源国の通貨

また、カナダドルは資源国通貨でもあり先物取引のコモディティ価格にも影響を受けやすいと言えます。取り分け原油価格からの影響が大きく、「WTI原油先物価格」などは連動性が高い指標として知られています。

カナダ国内の指標

当然ですが、カナダ国内の経済指標にも影響を受けます。重視されているのは、年8回声明が出されるされる「BOC(カナダ中央銀行)政策金利発表」です。政策金利の上下によってレートが変化するのは他通貨と同様です。市場予想と乖離があった際には、乱高下に注意が必要です。

もう一つは毎月第一金曜日に発表される「失業率・雇用者数変化」です。大きな変動があった際は重視されます。ただアメリカの雇用統計発表の方がインパクトは大きく、補助的な役割として捉えておけば良いでしょう。

カナダドル値動きの推移

ここからはカナダドル/円の直近1年間のレートの動きを見ていきましょう。画像はカナダドル/円の日足チャートになります。

2016年度は75円~89円ほどの値幅で推移しておりました。全体的な流れとしては、年初から1月後半にかけての下落と戻し、5月までのゆるやかな上昇局面と6月後半の一時的な変動、7月から10月までのもみ合い局面を経て11月以降の上昇トレンドという相場の流れになっています。

2016年初~1月後半にかけての下落と戻し

年初から1月後半にかけては中国株の暴落と原油価格がリーマンショック直後の価格を下回る大幅な下落を見せたこと、中東情勢の悪化などに伴う世界的なリスクオフの動きが重なり、カナダドルも大きく売られました。

1月後半の戻しは日銀の追加金融緩和発表によって、アベノミクス継続を市場が認識し円売りが進んだことによるものです。ただ影響は一時的なものでその後はすぐに円が買い戻され元のレートまで押し戻されています。

2016年2月~5月にかけての上昇局面

2月から5月にかけては緩やかな上昇局面へと移行しました。これは主にWTI原油価格が値を戻し始め好調に推移したことによるものです。5月初めには、年初の下落前の水準まで回復するまでになりました。

2016年6月の一時的な変動

6月後半には英国国民投票でEU離脱派が勝利したことによって、カナダドルにも影響が出ました。カナダドル/円では滅多にない、1日で7円以上の値動きとなり荒れた相場となりました。

2016年7月~10月までのレンジ相場

7月はブレグジットに対する反動、自民党の参院選圧勝によるアベノミクス推進観測もあり、一時的な円売り局面となります。これは効果が限定的ですぐに値を戻し、その後はアメリカ大統領選挙までの行方を様子見する相場となり、10月まではもみ合いが続きました。

2016年11月以降の上昇トレンド

11月はトランプ大統領当選の影響で経済政策などへの期待から米ドル高の局面となりました。一時的に開票日のみが米ドルが売られる展開となりましたが、以降は期待感が先行して一気に上昇局面へと転じました。

当然カナダドルも米ドルと連動してアップトレンド相場へと移行していきます。

2017年のカナダドルはどうなるか

上記のカナダ経済とカナダドルの2016年度のレートの動きなどを踏まえて、2017年度のカナダドルはどのように動いていくのかを考えていきましょう。

カナダ経済は全体的に好調であることと、WTI原油価格が順調に回復基調にあることなどから、今後も成長を続けていく可能性が高いでしょう。見通しが明るいことから、カナダドル/円は84~93円程度で推移していくと考えられます。

(2017年7月11日現在 1カナダドル88.534円です。予測が当たっていますね。)

不安要素はNAFTA再交渉の行方です。トランプ政権が極端な保護貿易主義政策を採用して輸入に大きな関税をかけていくのなら、対アメリカ貿易に悪影響が出ることは避けられません。

引いてはカナダ経済全体が冷え込んでしまう懸念があります。これに関しては、極端な改正にならないことを願うばかりです。

もう一つの不安要素は、トランプ政権に起因する世界的なリスクオフの動きが加速する可能性があることです。中国との関係悪化、中東情勢の悪化など深刻な懸念につながりかねないリスクをはらんでいるため、世界情勢には常に注意を払っておく必要があるでしょう。

以上より、世界的なリスクが顕在化しない限り、カナダドルは好調な経済と原油価格の上昇に後押しされて基本的には上昇傾向と考えておけば良いでしょう。

まとめ

ここまで、2016年度のカナダドルの推移と2017年度の展開予想、及びカナダ経済の特徴などについてご紹介してきました。

カナダは先進国型経済でありながらも、豊富なエネルギー資源を有した資源国としての顔も併せ持つ有望な経済大国です。政治経済共に安定しており、今後も順調に経済成長することが見込まれています。

喫緊ではNAFTAの再交渉の行方と改定があるとすればどのレベルなのかに注目が集まっており、この影響が軽微であれば特に問題なく成長を続けていくことでしょう。

とは言え世界的なリスクオフの動きが2017年もやってくる可能性は十分にありますので、ニュースは適宜チェックしてリスクの少ないトレードができるように準備しておきましょう。

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