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ロシアルーブルの2017年為替予想!経済事情と今後の大まかな展開

原油価格の下落などで2015,2016年度はマイナス成長となっているロシア。

ウクライナ問題をはじめとした地政学的リスクもあるなど、問題が多いロシアですが、2017年のロシアルーブルは、果たしてどのように推移していくのでしょうか。

この記事では、2017年のロシアルーブルの動向についてロシア経済の特徴や直近1年間のレート推移なども参考にしながらご紹介していきます。今後のロシアルーブルのトレードに不安を抱えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

ロシアの経済事情

ロシアは世界第12位のGDPでありながらも、アメリカに次ぐ世界第2位の軍事力を保持する軍事大国です。世界最大の国土を有することから潤沢な天然資源に恵まれており、ソビエト連邦崩壊後の混乱を乗り越え2014年までは持続的な成長を続けてきました。

主要産業

GDP別では鉱工業がおよそ40%、サービス産業が56%となっており、先進国型経済と比較すると鉱工業出の収入比率が多くなっています。鉱工業の中心を担っているのは石油や天然ガスなどの資源産業で、質・量ともに豊富な鉱物資源の輸出も多く手掛けられています。

航空機や自動車などの製造業も発展しています。取り分け防衛産業は国際競争力が高く、アメリカに次ぐ世界第2位の武器輸出国となっています。

サービス業ではIT産業やナノテクノロジーに力を入れており、ITアウトソーシングでは世界第3位の受け入れ国です。

貿易

潤沢な資源を有するため、主に石油と天然ガスの輸出で外貨を獲得しています。そのため原油価格に経済が大きく左右され、その経済体質は現在も色濃く残っていると言えるでしょう。

欧米からの経済制裁

2014年ロシアがクリミア半島を軍事力を持って併合したのをきっかけに、欧米からの経済制裁が発動されました。その影響と原油価格の下落も合わさって、2015年と2016年は連続してマイナス成長に転落し、ロシアは明らかな景気減退に入っています。

対ロシアの経済制裁は2016年12月に3回目の延長が決定され、期限は2017年7月31日までとされました。今後もロシア側が「ミンスク合意」を履行しなければ制裁が解除されることは難しくなるでしょう。

ただ、トランプ政権の親ロシア路線がどこまで実現されるかによって展開が変わることも予想されます。

地政学的リスク

ロシアはウクライナとの東部戦線を始めとして、周辺諸国との紛争懸念があります。クリミア半島の次に狙っているのがバルト3国と言われており、周辺諸国は戦々恐々としています。

本格的に領土侵攻を進めるようなことになれば、地政学的リスクは一気に高まり国際的なロシアへの批判は一層高まるでしょう。経済制裁だけでは済まされない事態も予想されます。

このようにロシアは軍事大国であり領土拡大の野望を持っていることから、自らがリスクとなる要素を多分に含んだ国と言えるでしょう。

ロシアルーブルの特徴

ロシアルーブルは、流動性が低くリスクが高いため、FXトレードをするにはやや扱いにくい通貨です。金利は10%と高く、それに合わせてスワップポイントも高めに設定されているため、ハイリスクハイリターンを好む投資家から人気のある通貨と言えます。

回復しつつある国内経済と原油価格の落ち着きという明るい材料はありますが、国内外に抱えているリスクが表面化した際のルーブルへの影響は考えておく必要があるでしょう。そんな難しい通貨ですが、特徴をいくつかご紹介します。

原油価格からの影響

ロシアは原油生産量世界第3位の資源大国であるため、ロシアルーブルも原油価格に大きく左右されます。取り分け世界の原油価格の代表的な指標である「WTI」の価格の上下は、ロシアルーブルに反映されやすく取引の指標とされています。

流通量と信用度の低さ

ロシアルーブルは世界的に流通量と信用度が低いため、FXトレードにはあまり向かない通貨と言われています。流通量の低さは約定のしにくさとスプレッド幅の大きさに関係してくるため、利益が計算しにくいというデメリットがあるのです。

信用度の低さは後述する2度のデノミによるもので、通貨切り下げによって大混乱に陥ったロシア国内の惨状もあり、現在も国際的な信用を得るには至っていません。

2度のデノミ

デノミとはデノミネーションのことで、通貨単位を意味しています。日本では通貨単位の切り下げとして使われることが多いですが、正しい英語では「リデノミネーション」若しくは「チェンジ・オブ・デノミネーション」とされています。ここでは、「デノミ」を通貨単位切り下げを意味するものとして使用します。

ロシアでは1961年のソ連時代と1998年のロシア時代に2度のデノミを経験しています。通貨の切り下げで、国内の資産価値はほとんどなくなり、ルーブルの信用は地に落ちました。

1998年にはデノミだけでなくデフォルト(債務不履行)まで実施し、ロシアは国家破綻にまで追い込まれているのです。

ロシアルーブルにはこのようなくらい歴史があり、現在でも国際的な信用を勝ち得たとは言えない状況が続いています。

長引く経済制裁

先述しましたが、クリミア半島併合以降の欧米からの経済制裁が継続していることによって、経済に大きなダメージを負っています。2016年12月に制裁延長が決議されており、出口は見えない状況です。

加えてバルト三国などに対する新たな領土拡大の野望があるため、追加での経済制裁や最悪の場合はNATO軍との戦争に発展するリスクまで抱えています。ロシアの軍事的行動がロシアルーブルの暴落を招くことは十分に考えられます。

明るい兆しがあるとすれば、トランプ政権が親ロシアよりの閣僚を揃えているため、経済制裁が弱まる可能性を秘めていることです。これが米ロ関係の改善とロシアの軍事行動自粛につながれば、ロシアルーブルの価値が上昇するかもしれません。

2017年のロシアルーブルの展望と近年の動向

どうしてもリスクに目が向きがちなロシアルーブルですが、2017年はどのように推移していくのでしょうか。近年の動向と合わせて考えてみましょう。

近年のロシアルーブルの動向

画像はロシアルーブルの直近3年間の月足チャートです。2014年以降から大きな下落をしている様子が容易に見て取れるかと思います。

原油価格の暴落やクリミア併合による地政学的リスクの向上、欧米からの経済制裁など、ロシアを取り巻く環境悪化でルーブルも大きなダメージを負っています。

2015年の終わり頃から2016年初めにかけての大きな下落も原油価格の下落によるものです。中東情勢悪化や中国株の暴落などによる世界的リスクオフの流れもあり、ロシアルーブルは主要通貨に対して軒並み過去最安値を更新しました。

その後は原油価格も落ち着いてきたことと、世界的なリスクオフの動きが弱まっていることもありロシアルーブルも上昇局面となっているというところです。

2017年度のロシアルーブルの展望

原油価格が落ち着きを取り戻しやや上昇気配であることと、中国景気後退の懸念が弱まったことなどもあって、基本的には上向きの傾向であると考えられます。2017年度のロシアルーブルは1.7~2.1円程度と予想します。

ロシアの軍事力行使が活発化したり、トルコとの関係悪化や中東情勢不安による世界的リスクオフなど懸念は尽きませんが、リスクが表面化しなければ順調に推移する可能性が高いでしょう。アメリカとの関係改善にも期待が高まっています。

まとめ

ここまで、直近のロシアルーブルの動向と2017年度の展開予想、及びロシア経済の特徴などについてご紹介してきました。

ロシアは世界でも有数の原油産出国であり、石油や天然ガス輸出などで外貨を稼いできました。そのため、原油価格に経済が左右される性質があります。

ルーブルの安定は原油価格に大きく左右される傾向はしばらくは変わらないと考えられます。加えて、ロシア軍の動向に伴う地政学的リスクを注視しつつ慎重な取引が求められるでしょう。

初心者には扱いが難しい通貨ですので、FX初心者は「取引量が多い米ドル円」や「スワップ金利狙いでオススメのオーストラリアドル円」などで取引する方が安全です。

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