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2017年のインドルピーの値動きを徹底予想!資源価格と逆に動くインド為替仕組みとは?

世界第2位の人口規模を持ち「BRICs」の一角として高い経済成長を続けているインドは、華々しい経済成長を続ける一方で、貧富の格差は激しく特に貧困層は全人口の20%以上を占めると言われており、深刻な社会問題としてのしかかっています。

外交では中国との対立、紛争の絶えないパキスタンとの対立が慢性的な問題として挙げられます。

この記事では、2017年のインドルピーの動向をインド経済の特徴や直近1年間のレート推移などと照らし合わせながらご紹介していきます。今後インドルピーでのトレードを考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

インドの経済事情

インドはGDP世界第6位の経済大国です。しかし、世界第2位の人口を有しているため一人当たりGDPは1,718ドルで世界140位前後と低く、世界平均と比べても極めて低い水準にあります。ここでは、インド経済の特徴をいくつかご紹介していきます。

高い経済成長力

経済成長は依然高い水準にあり、1980年代以降プラス成長を継続し続けています。アジア通貨危機、リーマンショックを含む世界金融危機発生時においてもプラス成長を継続してきました。今後もIT産業を中心とした高水準での経済成長が期待されています。

主要産業

部門別労働人口は、農業6割、工業2割、サービス業3割となっており、発展途上国型の経済体系と言えるでしょう。農業に従事する労働人口が多いことから、インドは世界第2位の農業生産国となっています。ただ、灌漑設備が不十分であることや、社会経済の後進性などの問題から生産性は非常に低く、これからの課題となっています。

一方で、今後のインド経済を牽引していく存在として期待されているのがIT産業です。取り分けITアウトソーシングは世界最大の受注国であり、高い専門性と技術力を持った人材を豊富に抱えていることから人気を集めています。

資源に乏しい

インドは自国に資源がほとんどなく、製造業基盤が弱いことから外貨獲得手段が乏しいことも特徴の一つです。そのため、資源価格が上昇すると経常赤字に陥る傾向が強く、経済に悪影響が及ぶことが多いのです。

貧困問題

インドでは貧困問題が深刻で社会に暗い影を落としています。NCEUSの調査では、全人口の3割弱が貧困線(生活必需品が購入可能な最低限の収入を表す指標)以下での生活を余儀なくされていることが示されています。

また、全人口の6割以上に当たる7億5千万人が1日20ルピー以下で生活しており、その大多数がインフォーマル・セクター(行政などが認めていない職)で正規の職も保険もない悲惨な環境で働いていると言われています。

近隣諸国との外交問題

インドは歴史的に中国とパキスタンとの対立が続いています。中国とは1959~1962年に争われた中印戦争を筆頭に、現在も緊張関係が続いています。インドはこの戦争を契機に核開発に着手しています。現在開発中の核弾頭ミサイルは中国をターゲットにしており、中国全土を射程に収めていると言われています。

国境地帯での小競り合いは過去何度も起こっており、今後も大規模な戦闘に発展しないかが懸念されています。

パキスタンとは過去3度にわたる印パ戦争とカシミール地方での紛争など、長年にわたって敵対関係にあります。取り分け、1995年と1999年のカシミール紛争では全面核戦争の危機的状況を迎えていました。

最近でも2016年9月18日にカシミール地方のインド陸軍基地が攻撃され兵士19人が死亡する事件があり、紛争は依然続いています。その後10月27日にはインドとパキスタンが双方の外交官を国外追放する声明を出しており、緊張が高まっています。

インドルピーの特徴

インドルピーは高金利通貨なのですが、スワップポイントの付き方に規則性がなく、日によって大きく異なるため、スワップ狙いのトレードはおすすめできません。ですので、定石通り為替差益を狙うことになります。

資源価格と逆の値動き

インドルピーの最大の特徴として、資源価格と逆方向の値動きになることが挙げられます。インドは自国の資源が乏しい一方で資源需要は非常に大きいため、資源価格が高騰するとインド経済がダメージを被りインドルピーは下落するのです。特に金と原油価格に対してその傾向が堅調に表れます。

インドでは金が縁起物として代々大切にされてきており、資産を子に引き継ぐ手段としても重宝されてきた歴史があります。金の消費量が多いインドでは、金の価格が経済にダイレクトに影響するのです。

原油の消費量も非常に多く、国内に埋蔵資源がほとんどないインドは輸入に大部分を頼っています。そのため、原油価格の高騰は死活問題になります。現に原油価格が下がって収支が改善した例が何度もあります。ただし、極端な下落は世界的リスクオフと判断され、リスク資産として売られる可能性が高まりますので、この点は注意しましょう。

リスクオフの動きに注意

他の新興国通貨と同様にインドルピーも、リスクオフの影響を大きく受けます。インドは長年対立している中国・パキスタンと紛争を継続しており、最悪の場合国家間の戦争に発展する可能性もゼロではありません。

そのような事態になればリスク資産として売られることと、インド経済への深刻なダメージを懸念して売られることの2重苦で、インドルピーは暴落することでしょう。中国とパキスタンとの関係には常に注意を払っておく必要があります。

2017年のインドルピーの展望と近年の動向

目覚ましい経済発展を続けるインドは、BRICsの一角として今後の成長にも大いに期待されている一方で、国内外に深刻な課題を抱えています。2017年のインドルピーがどのように推移していくのか近年の動向と合わせて考えてみましょう。

近年のインドルピーの動向

画像はインドルピーの直近1年間の週足チャートです。2016年初の世界的リスクオフの流れと2月以降の原油価格の反発から緩やかな下降トレンドが6月頃まで続いているのがお分かりいただけるかと思います。その後レンジを挟んで10月以降リスクオフの流れが弱まったところで上昇トレンドへと推移しています。

12月以降の調整局面を経て今後の推移がどうなるかと言った相場状況です。

2017年度のインドルピーの展望

消費者物価指数の高い伸びや鉱工業生産に回復傾向があることなどから、経済的には依然堅調な様子が窺えます。懸念点としては、原油価格の反発などによるインフレが加速することが挙げられます。インド政府は対策として高額紙幣廃止を発表しており、その効果に注目が集まっています。

インド経済自体は懸念はあるものの大きな不安要素は少ないことから、インドルピーは安定した値動きを見せるものと考えられます。基本的には2016年11月以降継続されているドル高円安局面を反映して、対円で1.60~1.75円程度で推移していくでしょう。

注意すべきは中国・パキスタンとの紛争で、最悪の事態である戦争が勃発した際は即座に売りに出さねばならないことは覚えておきましょう。

まとめ

ここまで、直近のインドルピーの値動きと2017年度の展開予想、及びインド経済の特徴などについてご紹介してきました。

インドは世界第6位の経済大国で高い経済成長を続けていながらも、貧困層を多く抱えた発展途上国です。周辺国との紛争が絶えず発生しており、潜在的なリスクは多く抱えています。

インドは、2017年度はある程度堅調な経済状況で推移していくかと思いますので、リスクが顕在化しなければ上昇トレンドでのトレードを想定しておけば良いでしょう。

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