FXチャートと出来高との意外な関係性を徹底検証!FX相場の縮図とは?
FXトレードでは、ローソク足を主体としたチャートとテクニカル指標を用いて取引することが一般的な手法とされています。
しかし、それに加えて出来高をトレード材料とする手法があることをご存知でしょうか。
これはトレンド発生中や相場の転換点の兆候が見られる際の出来高を参考値として、トレード精度を高めていく手法です。FXではやや馴染みが薄い手法ですが、初心者の方でも意外と容易に活用することが可能ですので是非試してることをおすすめします。
この記事では、FXトレードにおける出来高を見る方法や活用方法について詳しくご紹介していきます。エントリーの際の精度をより高めるための指標を探している人は、是非参考にしてみてください。
この記事の目次
FXトレードにおける出来高
トレードの出来高は、特に株式売買ではメジャーな指標としてよく用いられています。
出来高とは一般的に取引量のことを指していて、市場において成立した売買取引全体のことを表しています。株式売買では出来高がそのまま株価に反映されることが多く、出来高をベースにした各種インディケーターも数多く用意されているため、必要不可欠な情報と言えるでしょう。
FXトレードにおいても出来高はもちろん取引量のことを指しているのですが、メジャーな指標とはなっていません。
これは、為替取引が特定の取引所で特定の時間に売買が成立しているわけではないため、全体の取引量(出来高)が確認できないことが主な理由です。市場外で実施される、いわゆる相対取引が大部分を占めているため全体像を把握することが困難なのです。
そのため、FXチャートでは完全な形で出来高を表示することはできません。すなわち、いくつか公表されている出来高が全体の一部であることは認識しておかなければならないでしょう。
しかしながら、取出来高はFXトレードをする上で重要な指標になることは間違いありません。り分け、出来高から読み取れる、買い越しと売り越しのデータを活用することでトレードを有利に進めることができるのです。
具体的な活用方法については記事の後半で詳しく解説します。
出来高を確認する方法4つ
為替取引において出来高の全体像を確認する術はありませんが、一部分を確認する方法はいくつかあります。一部であっても精度の高い情報であれば、十分に活用できますので参考にしてみてください。
日本国内の店頭FX出来高
FXトレードには店頭FXと取引所FXの2種類があります。このうち、店頭取引はFX業者と直接為替の売買を行う最も一般的なトレード方法です。
店頭FXの出来高は、金融先物取引業協会によって集計されています。下記リンクで公開ページに飛ぶことができます。ただ、情報開示が月次ペースのためリアルタイムでの活用は難しく、中長期のトレードを主体にしているトレーダーであれば参考にしても良いでしょう。
クリック365出来高
上記の店頭FXに対して取引所を介して金融機関とのFXトレードをするのが取引所FXと呼ばれるものです。現在日本国内ではクリック365のみが取引所として運用されています。
こちらの出来高は日次ベースで確認することが可能なため、タイムリー性は高いと言えるでしょう。しかしながら、国内FX取引の圧倒的多数(9割前後)が店頭FXのため、データ量という意味ではやや乏しいところが難点かもしれません。
IMM出来高
IMMはInternational Monetary Marketの略称で、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)における通貨先物市場のことを指しています。
世界最大の通貨先物取引所のため、データ量が膨大で参考値として信用度が大きい指標と言えます。ヘッジファンドなどによる機関投資家の投機的なポジションが反映されやすいため、出来高がそのまま相場に表れやすいことでも有名です。
ただし、火曜日時点の情報が金曜日に公表される形ですので、リアルタイム性には乏しいと言わざるを得ません。中長期のスイングトレードなどで効果を期待することができるでしょう。
外為オンラインのディールスコープ
ディールスコープは外為オンラインが提供している無料ツールで、口座を開設さえすれば誰でも見ることができます。このツールで確認することができるのは、外為オンラインで取引された出来高とそれに紐づくデータとなります。
買いポジション数と売りポジション数はもちろんのこと、買いと売りの人数差では買い越しと売り越しの数値を確認することができます。外為オンラインは5年連続でFX取引高第1位の実績があり、データ量は信用に足るものと言えます。
ディールスコープと為替相場には高い相関性があり、トレードにも容易に活用することが可能です。その活用法を次項目でご紹介しましょう。
ディールスコープによる出来高活用方法
(外為オンラインの公式画像)
ここでは、先述した外為オンラインで無料提供されているディールスコープを使って、出来高をFXトレードに活用する方法を取り上げます。
ディールスコープと為替レートの逆相関性
ご紹介する手法は、ディールスコープ指標の1つであるポジション数差と為替レートとの関係性を利用した手法となります。
ポジション数差は買いポジションと売りポジションを差分化した数値のことで、これがプラスであれば買い勢力が強くマイナスであれば売り勢力が強いことを示唆しています。
そして、このポジション数差と為替レートは高い精度で逆相関の関係性にあることが知られています。すなわち、ポジション数差がプラス(買い優勢)になればレートは下降し、ポジション数差がマイナス(売り優勢)になればレートは上昇するという逆の動きをするのです。
逆相関となる理由
両者は何故このような逆相関性があるのでしょうか。理由は2つ考えられます。1つ目は、ディールスコープは大部分が個人投資家の取引を反映しており、彼らの9割以上がFXトレードで損失を負っていること。
2つ目は、外資系金機関などの機関投資家が個人投資家の売買状況を常時チェックしトレード判断の材料にしていることです。
2つ目はFXトレードにおける縮図とも言える理由で、心に留めておくべき事実と言えます。つまり、機関投資家は個人投資家の買いには売り、売りには買いを仕掛けることで利益を得ているということです。
外資系金融機関などからすれば個人投資家は最も潰しやすい相手と言えるでしょう。個人投資家の注文が集中しているところに豊富な資金を流し込んで逆注文を仕掛けることで、個人投資家の損切り注文を大量に巻き込んで利益を得ているのです。
簡単に言えば、大多数のの個人投資家が機関投資家の餌食とされており、9割以上の個人投資家が勝てない理由がここにあります。
ディールスコープの活用方法
ディールスコープと為替相場の逆相関性はFX相場そのものを表していると言っても過言ではありません。しかし、逆に言えばディールスコープを活用すれば、9割の負け組ではなく1割の勝ち組に入ることも可能だということです。
活用方法は至ってシンプルで、ポジション数差に対して逆張りをすれば良いだけです。経験を積めばこの指標だけで利益を得ることも可能ですが、トレード精度を担保していくためにはしっかり相場観を養っておく必要があります。
レジサポラインやトレンド発生状況の見極めから今後の相場方向を確認し、その際にディールスコープが逆方向に動き出したら自信をもってエントリーすると良いでしょう。
そうすることで相場の方向とディールスコープの方向が逆相関であり、正しいエントリー判断ができたことが確信できるからです。
タイミングとコツを掴めば、初心者の人でも実践可能な内容ですので是非チャレンジしてみてください。
まとめ
ここまで、FXトレードにおける出来高を見る方法や活用方法について詳しくご紹介してきました。
株式相場ではメジャーな出来高がFX相場ではメジャーではありませんが、FXトレードでも有効活用できることがお分かりいただけたかと思います。
取り分け、外為オンラインのディールスコープには精度の高い指標があり、為替レートとの逆相関性を利用することで優位にトレード進められることもご理解いただけたのではないでしょうか。
FX相場の中では9割以上の個人投資家が損失を被っており、それを利用している機関投資家がいるという現実は常に頭の片隅に置いておかなければなりません。それが分かっているだけでも、ディールスコープはFXトレードにおいてより効果を発揮することでしょう。
機関投資家のカモになることなく、1割の勝ち組を目指してこれからもトレードに励んでください。本記事が少しでもその助けとなれば幸いです。
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