スイングトレードを始める資金はどのくらい?資金管理はどうするの?
今回の記事では、スイングトレードの資金や資金管理についてFX初心者に参考となるようにわかりやすく解説します。スイングトレードに限らずFXをするにあたって一番大切なお話になります。
- スイングトレードってどれぐらいの資金が要るんだろう?
- 5万円しかないけど、大丈夫かな?
- 今の資産をできるだけ減らさずに、リスクを抑えた投資はできるのかな?
こんな疑問をお持ちの方も多いと思います。
もちろん、FXでは資金が多い方が有利であると言われています。これは間違いではありませんが、資金が少なくても十分にスイングトレードはできます。大切な資金を守りながら、少しずつ増やしていくコツも具体的な数字を用いながら紹介していきますので、最後までご覧ください。
次の記事にスイングトレードの基礎知識やコツ、勝つためのテクニックなどをまとめました。お時間があるときに、じっくりご覧いただき、投資戦略の参考にしてください。
この記事の目次
FXのメリットを最大限に生かすポジションサイズの考え方
ポジションサイズの決め方3種
FXトレーダーがよく使用しているのは【資金÷10=ポジション数】というように口座内の資金を一定数で割って計算する方法のようです。例えば口座に20万円あるなら2万通貨までといった計算方法です。
他にも、ポジション数が50,000通貨以上になると気持ちが落ち着かないからそれ以上は絶対に建てないというような考え方もありますね。ポジション数を増やすのが怖いという人に好まれる方法です。
わたしがおすすめしている計算方法は、前回投稿した「【FXスイングトレードの成績公開】初心者がどれくらい稼げる?」でも紹介している「口座残高の何%かをリスクとして考える方法」です。割り出したリスク額をそのままストップロスにかかってもよい金額とする方法です。
- 資金÷一定数=ポジション数
- メンタルによる上限設定
- 資金×何%=許容リスク
3つそれぞれについてメリットとデメリットを考えていきましょう。
(1)資金÷一定数=ポジション数
【例】資金10万円で÷10を固定ポジション数とする場合、10,000通貨となります。
メリットは計算方法が容易である点です。暗算でも計算できるのでトレードチャンスがくればすぐにトレードすることができます。
デメリットは、建値からストップまでが浅く設定できても深く設定しなければならない場合でも、ポジション数は資金÷一定数のためリスクが増減することです。
たとえば資金10万円÷10=1万通貨(ポジション数)として、ストップまでの距離が200pipsだった場合はリスクにさらすのが2万円となってしまいます。これでは大きすぎます。
よくスイングトレードは資金のない人には向いていないと言われてしまうのはこの所以です。
(2)メンタルによる上限設定
【例】資金10万円があるけれども、5,000通貨をもつのがメンタル的に限界。
メリットはメンタルが安定することです。計算も不要なため、チャンスがくればすぐにトレードすることができます。
デメリットとしては、増えるお金に限界があることです。同じトレードルールを使用した場合でも、1の方法であればある程度、3の方法であればかなり増えますよ。
ただし、メンタルの安定を最重要と考えるならこの方法で良いと思います。
(3)資金×何%=許容リスク
【例】資金10万円でリスクを1%とするとき、1,000円が最大許容リスク。
ストップまで20pipsの場合
●=ポジション数とすると
●×0.20(ストップまでの幅)=1,000円(最大許容リスク)としたいので
●=1,000÷0.20
=5,000通貨
この方法であれば「損失を小さく利益は大きく」つまり利幅で勝つ方法を使用すれば資金を爆発的に増やすことも可能なのです。これが最大のメリットと言えます。
デメリットとしては計算方法がややこしいと思われることですが、慣れれば問題ありません。おすすめの1回あたりのリスク設定は1~2%です。初心者トレーダーなら1%以下でも良いでしょう。
「人気FX口座16社を数値化!総合評価ランキング」でも紹介している通り、今は1,000通貨からトレードできるFX業者が増えていますし、個人的にはリスク管理の点からみても優れている(3)をおすすめしています。
FXのメリットであるレバレッジを生かしながらも、リスクを限定する方法で資金を増やしていきましょう。
FX初心者の会社員が資金10万円でスイングトレードを始めた場合
忙しいサラリーマンでもスイングトレードできる?
上司との付き合いもまだまだ大変な20代後半サラリーマン。残業もたっぷり、付き合いもあって帰宅するのは早くて22時。近ごろ資産運用にも興味あり!だけど貯金がないのでまずはこつこつ貯めた10万円からFXをスタートしてみた。どこまで増えるのか挑戦!
- 開始資金 10万円
- スタイル スイングトレード
- リスク 口座残高の最大1%
- 通貨ペア ポンド/円
- 開始時期 2016年1月~
- 取引手法 当サイト「おしえて!FX」で教えてもらった損小利大型
- 時間足 4時間足+日足(トレンド確認用)
4時間足を使うので4時間に一度のチェックが必要です。厳格にルールも決まっているので迷うこともなくローソク足が確定すれば新規ポジションをとるか決済するか、見送りかの判断をするだけになります。
今回の取引手法では特殊なインジケーターは使わないので、スマートフォン用アプリで十分です。リスク管理はしっかりしなければならないため、ポジション数の計算だけはスマートフォンの計算機で行ってもらいます。
10万円の資金から約10か月スイングトレードした結果
100,000円→135,889円
もしかすると「10か月も頑張ってこの結果なの?」と思われていますでしょうか。確かに利益からすれば少ないですね。しかし資金は10万円からスタートしていますし、資金の推移がきれいに安定して右肩上がりになっていることに注目いただきたいです。
100万円からスタートすればもう少し「嬉しい」金額になると思います。これが1日に5~6回のチェックでトータル10分程度の作業をした結果です。ちょっと休憩時にチェック、ご飯の時にチェック、トイレに抜け出してチェック。この程度で十分です。
逆に忙しいサラリーマンが遅い帰宅後に焦ってデイトレードしようとすると良い結果は出しにくいです。なぜなら欧州からはじまったトレンドがNY中盤ですでに終盤となっていることも多いからです。
具体的な手法は、「コツはある!FX初心者でもスイングトレードで利益を上げる方法とは?」や「スイングトレードの損切り幅の設定方法は?負けないための損切りのコツ」の記事で解説していますので、併せてご覧ください。
サラリーマントレーダーのスイングトレードまとめ
- 開始資金 100,000円
- 現在資金 135,889円(2016年11月8日時点)
- 取引回数 49回
- 取引成績 25勝24敗
- 勝率 51%
日足でトレンドを見ているので、勝率も利益もまずまずでした。リスクを1%にしているため、増え方に派手さは全くありません。70pipsのストップ幅に対して485pips獲得できたトレードが最高の利益率となりました。
もしこれをリスク2%にした場合は現在資金が174,755円になっています。3%にすると現在資金は224,721円です。この場合年利100%は達成できていますが、リスクは増やせば良いものでは決してなく、2%までにしておくと安定したメンタルでいられると感じます。
どんな素晴らしい取引手法であっても連敗することを念頭に置いておかなければいけません。リスクを1%にしておけば20連敗しても口座資金は2割強減るだけで済みます。
資金が少ない場合スイングトレードをする際に気を付けるべきこと
要注意!トレードルールに甘くなってしまう
資金管理をしっかり行いトレードルールに従っていればの話になりますが、資金が少ない場合でもスイングトレードをすること自体は問題ないです。
注意したいのは、リスクを1%に設定すると負けても金額が1,000円や500円程度になるのでだんだんトレードルールが甘くなってくることです。
1万円や10万円負けるのは痛いけれど、500円ならいいかな~とは絶対に思わないでほしいのです。資金が少ないからこそ100万円程度に増えるまで、厳格にルールどおり注文を執行していきましょう。
要注意!チャート分析に適していないFX口座(ツール)を使っている
スイングトレードに限らず、デイトレなどにも言えることですが、トレードルールを構築し、FXで勝つためには、チャートが分析しやすい・使いやすいツールを使うことは絶対必要です。
FX初心者に多いのが、「FX初心者向きではないFX口座を解説し、難易度の高いツールを使い続けること」です。
これは百害あって一利なし!
必ず、身の丈にあったFX初心者でも使いやすいFX口座を利用しましょう。「GMOクリック証券」や「DMM FX」などの口座は、FX初心者でも使いやすい口座ですが、専業トレーダーも使用している高性能機能も満載ですよ。
「【2017年版】スワップ金利で選ぶスイングトレードに有利なFX口座ランキング」の記事に、FX初心者でも使いやすいスイングトレードにオススメの口座を紹介していますので、併せてご覧ください。
要注意!FXそのものに飽きてしまう
わたしの紹介したトレードルールであれば、1日に5~6回のチェックが必要になってきます。資金が多くて勝てば10万円もらえるならチェックにも気合いが入りますが、勝っても数千円か…とだんだん飽きが来てしまいます。
トレードルールは執行し続けてこそ意味がありますので、飽きず諦めず、まずは大台の100万円を目指していきましょう。大台に乗れば一気に気持ちが高まりますよ。
チェックを逃した時に限って大物(大きな利益)が来てしまったということも、しょっちゅう起こります。チャンスを逃さないよう日課にしてしまうのも手です。
要注意!急にハイレバレッジのデイトレに目覚めてしまう
さきほどのようにスイングトレードに飽きが来てしまった結果、急にトレードに刺激を求めてしまうことがあります。
「毎日毎日チェックしてルールどおりにやっていても1年で100%も増えない」
「それならスキャルピングで1日に10%増やしてやる!」
結果はどうでしょう?
スキャルピングは特殊なトレード手法になりますので、トレード技術や優れた取引手法を使うことはもちろん、勘も大切になってきます。訓練していない人が急に勝てることのないのがスキャルピングです。
スイングトレードと資金のまとめ
巷ではスイングトレードは資金に余裕がある人がするべきであると言われていますが、決してそうではなく、ポジションサイズの決め方によっては資金が少なくても全く問題ありません。
もちろん増える金額は1000万円を持っている人と10万円を持っている人では違います。1000万円持っている人が有利なのは間違いないです。
しかし10万円しかないから…と無理にデイトレードやスキャルピングをする必要はありません。スイングトレードが合っていると思われるならスイングトレードで良いのです。
資金が少ない中でスイングトレードをするなら、途中で飽きがきてしまったりルールに甘くなってしまわないよう、自己を律する必要があります。まずは目指せ100万円です。
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