デイトレで稼ぐにはリスク管理で決まる?初心者がFXで勝てない5つの理由
デイトレードで特にFX初心者は勝てないというのが定説のようになってしまっていますが、中にはFX初心者で勝てている人もいます。
勝てない方には、勝てない原因があります。それを分析して対策をしていかなければ、今後勝てるようになることは大変難しいかもしれません。早めに対策をたてることで、勝てないトレーダーから脱却していくべきです。
今回は勝てない原因と考えられることは何か?またその対策とは何か?この2点について、ケース別にお話ししていきます。
この記事の目次
【デイトレードで勝てない原因と対策】1.手法が定まっていない
デイトレードで勝てない!手法が定まっていないとこうなる
勘違いされがちなのが「FXで稼いでいる人=勝率がほぼ100%」ということです。勝率100%、つまり損をすることがないという人はおそらくいません。おそらくと言ったのは、ストップロス注文を入れずに運よくそれにかからずやっている人もいるからです。
ほとんどの場合、稼ぐトレーダーは厳しい規律のもとトレードをしています。決して遊び感覚だったり、ギャンブル的に「上がりそう!」「いや下っぽい」などだったりするトレードはしません。
厳しい規律のもとトレードすることは容易ではないです。「過去のデータより今でも稼げる可能性が高い手法」を決め、「手法どおりに執行する実行力」を身につける、「資金を守るためのリスク管理」をしっかりと行うことが非常に重要となります。
手法が定まっていないと、たった数回のトレードで連続して負けてしまった場合「これ使えないじゃない!」となり、「では次の手法を探そう…」となってしまいます。こうなると、永遠にこの繰り返しとなります。
稼ぐトレーダーはこれと思った手法をとことん使います。この手法に決めるまでに、幾度となく検証を繰り返してきて、過去のデータから今後も稼いでいける可能性が高いと判断しているからです。
手法を決めるための対策は?
FXで勝ちやすくするためには(特にFX初心者の方には)、トレードスタイルに沿った戦略が必要です。スキャルピングで100pipsを狙ってもなかなか利益確定できませんし、スイングトレードで10pipsを狙うのは勿体ないです。
それぞれのトレードスタイルにあった利益の取り方がありますので、まずは自身の生活にあったトレードスタイルを決めてください。
日中チャートを見れず深夜に帰宅するような忙しい会社員が長時間デイトレードをすると「良い部分」をとれない可能性があります。欧州勢の参加してくる時間帯からトレンドがはじまる日も多いからです。深夜に帰宅するとトレンドがすでに終わっていたということもあります。
15分足以上を使う長時間デイトレードやスイングトレード、ポジショントレードなら「損小利大型」の手法を使うとトータルで利益が残りやすいです。5分足や1分足を使う短時間デイトレードなら「勝率重視」の手法を使うとトータルで利益が残りやすいです。
損小利大型の具体的な手法の決め方は、スイングトレードの過去記事「【スイングトレードの負けない手法総まとめ】稼ぐためにチェックすべきポイントは?」を参考にしてみてください。
【デイトレードで勝てない原因と対策】2.リスク管理ができていない
デイトレードで勝てない!リスク管理ができていないとこうなる
例えば貯金の10万円をFXに使うことにした場合、FX初心者であるAさんは1回あたり100pips固定の損切り設定をして1回のポジションを1万通貨で固定としました。手法はどこにでもあるようなものです。
- トレード1回目…負け(資金残高 90,000円)-10%
- トレード2回目…負け(資金残高 80,000円)-11%
- トレード3回目…負け(資金残高 70,000円)-12%
- トレード4回目…勝ち(資金残高 75,000円)
- トレード5回目…勝ち(資金残高 77,000円)
Aさんの採用した手法は本来「損小利大型」でした。ですからこの勝率になってもおかしくはありません。注目すべきは負けるごとに資金が10%もしくはそれ以上減っていることです。
そして最初に3連敗してしまったためトレード4回目と5回目は手法のルールに従わず早々に利益確定してしまったようです。Aさんはリスク管理をしなかったことで資金の減少が顕著となり、そのショックからトレードルールを守ることが頭からとんでしまったのです。
1回のトレードで許容できる損失は慣れている人で大きくても2%程度、FX初心者の方なら0.5%程度までにするべきです。
リスク管理をしないことで資金の顕著に減少し、結果として手法どおりにトレードできない(早めの利益確定など)ということになってしまうのです。
リスク管理をするための対策は?
使っている手法により、ポジション数をどうするかも決まっていると思いますが、できればストップロスまでの幅から算出すると、退場となりにくくなります。
例をあげます。許容リスクが資金の1%、ドル/円でトレード、エントリー位置からストップロスまでは30pipsだったとします。
資金は100万円とすると、100万円×1%=1万円までが許容リスク範囲内です。これを30pipsで割ります。1万円÷0.3円(30pips)≒ 約33,000通貨 となります。これが今回のトレードで持つことのできる最大ポジション数となります。
ストップロスまでの位置が毎回異なるなら、毎回ポジション数を計算しなければいけませんが、資金を守るためにはぜひ実行してください。1%でも多いと感じられたら、0.1%でも良いです。ご自身で決めてください。ただし大きくても2%までとしたほうが良いです。
【デイトレードで勝てない原因と対策】3.仕掛けるタイミングが悪い
デイトレードで勝てない!仕掛けるタイミングが悪いとこうなる
トレードルールにもよりますが、特に短時間デイトレードやスキャルピングの場合「1pipsや2pipsくらい遅れてエントリーしてもいいか…」という考えが命取りになります。
短時間デイトレードやスキャルピングでは、狭い範囲の値動きの中で利益を狙っていきますので、10pipsの動きの中で2pips遅れると往復のスプレッドも入れるとすでにあと5pipsしか動かないということになります。
割合で考えるとかなり大きいです。少し違いますが、スイングトレードで考えると20pips遅れるような感覚でしょう。
毎日20回トレードするとして、毎回2pips遅れる場合、この遅れだけで一日に20pipsも損をしていることになります。それくらい、勝率重視の手法であればタイミングが重要となります。
仕掛けのタイミングを良くする対策は?
どうして仕掛けや決済のタイミングが悪いのでしょうか?勝率重視の手法では、特に仕掛けのタイミングが重要です。仕掛けを磨くことで、うまく動かなければ微損または仕掛け値で逃げることができます。
【移動平均線で仕掛ける】
【オシレーターとローソクで仕掛ける】
この2枚の画像をみて、上と下のどちらの仕掛けが良いと思いますか?
上の画像はオシレーターを使わずに雲と移動平均線の位置で買いか売りかを判断して、移動平均線をまたいで確定したときに仕掛けています。
下の画像は同じく雲と移動平均線の位置で買いか売りかを判断しますが、オシレーターで相場の過熱感をみてから陰線→陽線で確定したら買い、陽線→陰線が確定したら売りの仕掛けを行うものです。
下の画像では、一回も利益とならずに損切りとなる場面もありますが、早めに仕掛けるため有利なトレードをすることができています。
長時間デイトレードでオシレーターを使うよりも、短時間デイトレードやスキャルピングでオシレーターを使うほうが有効であると言えます。短時間デイトレードは仕掛けも命ですので、不利な値で仕掛けるならポジションを無理に取らないのも手です。
オシレーターのほかにも仕掛けのタイミングが良くなるやり方がたくさんありますので、ご自身のやりやすい方法を検証してみてください。
仕掛けのタイミングを早くしようとするばかりに、最低限の反転を待たずにポジションを取ってしまうと損切りがかさんでしまうことにもなりかねないため、ご注意ください。
【デイトレードで勝てない原因と対策】4.すぐに投げ出してしまう
デイトレードで勝てない!すぐに投げ出すとこうなる
FXをしようと思うと、ついつい面倒だと思ってしまう作業が多いですね。手法の構築に手法の検証に、日々のトレード結果の振り返りの記録などなど。正直やりたくないことばかりとも言えます。それ以外にも、こんなことがありませんか?
- せっかく勝ち組トレーダーに手法を習ったのに、難しすぎて挫折!
- 今日から検証をやろうと思ったけど眠いから明日から!
- トレードルールを守れなかったけどこの際、自分流にアレンジしちゃお!
- デイトレードのつもりが損切りできなくて…スイングトレードに変更!
これらは、全て自分の首をしめてしまうことになります。勝っているトレーダーからせっかく習った手法を途中で投げ出すなんて残念ですね。検証も明日やろうと思うと、次は明後日になり、そして来週になり、そしてそして来月になり…いつまでも検証できません。
トレードルールを守れなかったり、自己流にアレンジしてしまったり。検証さえしていれば、アレンジしても問題ありませんが、何もしないのに都合よくアレンジはしないほうが良いです。
デイトレードなのに含み損があるからとスイングトレードに切り替えたりもおすすめできません。例外として、利益が乗っていてそれを伸ばすためにスイングトレードへ切り替えすることは良いことです。
すぐに投げ出さないようにする対策は?
原始的ではありますが、ToDoリストを作ってみることです。トレードノートがあるならそれに書いてもいいです。普段づかいの手帳に書くのもいいですね。
- 【2月1日】手法F 2016年1月~12月 検証
- 【2月2日】手法G 2016年1月~12月 検証
- 【今週中】●●さんから教わった手法をまとめる
- 【トレード前】ストップロス注文は必ず入れる!
やることリストを書いて、それらをクリアするごとにチェックを入れていきます。単純なことですが、やることを視覚化することで目標意識を持つのです。なるべく消せないようにボールペンで書いてみるとより良いですよ。
【デイトレードで勝てない原因と対策】5.トレード記録をつけていない
デイトレードで勝てない!トレード記録をつけていないとこうなる
参考書籍「投資苑2」でもトレード記録をつける大切さが書かれています。この先もFXをやっていく気持ちがあるなら、トレード記録はつけておくほうが良いです。これは今後、勝つためのエッセンスが詰まったものになるからです。
- 日々のトレード記録とその感想
- 検証したときの記録とその感想
この二つを記録していてたまに見返すと非常に稚拙なことも書いてありますが、全て勝つための糧になりました。日々のトレード記録とその感想についても、どんなことを考えながらトレードしていたのかが参考になりました。
これらをもし記録していないとしたら…稼ぐ方法はきっと思いつかなかったでしょうし、いまだに「手法ジプシー」をしていたかもしれません。日々のトレード記録をつけることによって、この手法のこういう場面はだめだなというのがわかってくるものです。
トレード記録をつけるための対策は?
トレード記録や検証記録をつけることは、当たり前のことと思っておいてください。特別なことでも何でもないのです。「トレードする」と「記録する」はセットです。
わたしの場合は、前日のトレード記録を朝につけていますので、終わるまでは大好きな紅茶を飲めないというペナルティを以前は課していました。今は当たり前となったのでペナルティは課していません。
トレード記録は細かくつける必要はありませんが、トレード日時や通貨ペア、ロット、売/買、どの手法を使ってどれくらいルールどおりだったか、残高はつけておくほうがいいです。月末には月のまとめで勝率や月間収支も書いています。
スキャルピングやそれに近い短時間デイトレードなら、全てのトレードを細かく記録することは大変なので、一日分としてまとめてつけてもいいと思います。例えば、トレード日時、通貨ペア、手法、回数、勝率、収支、感想などです。
頑張って記録したことは、小さなことでも勝ちにつながります。あきらめずに記録してみてください。
【デイトレードで勝てない原因と対策】まとめ
トレーダーによって勝てない原因は異なっていますが、ここに書いたことが当てはまる人もいらっしゃることでしょう。
手法がまだ定まっていないのならば、トレードスタイルごとの戦略にマッチした手法を選んで(または構築して)ください。そしてさきほど紹介したリスク管理方法を取り入れた検証をしてください。
よく例えられますが、リスク管理をせずにトレードすることは裸で戦場へ行くのと同じくらい無茶なことなのです。自分の資金は自分で守ってください。
技術的なことで負けている人よりも、精神的なことで負けている人のほうが周りにも多くいます。いかに素晴らしい情報を得ても、実際に検証したり記録したりと「面倒なこと」をすすんでやる人が非常に少ないという現実があります。
FXはほとんどの人が勝てないのではなく、正しい情報を得て面倒な作業を自分の手で行って自分のモノにする人がほとんどいないということだと感じます。
みんなが後回しにする面倒なことをするだけで、他のトレーダーより一歩前に出ることができます。がんばっていきましょう!
コメント
この記事へのコメントはありません。
コメントする