「デイトレ必勝法」と「負けないための手法」は違う!初心者が実践すべきはどっち?
わたしは専業トレーダーで、FX初心者さんを中心によく「デイトレードの必勝法を教えてほしいです」とか「手法を教えてください」などと言われます。
経験上のことで絶対ではありませんが、現在負けている方には、ほとんどの場合、手法を教えただけで勝てるようにはならないです。
負けている方には共通点があり、多くのトレーダーが言うように、「稼ぐためには手法がどうこうではない」と言うのは私も強く思うところです。
まずはその思考を改善すれば、今よりも稼げる額は増えていくでしょう。そこで、今回の記事では、「デイトレードに必勝法はあるのか?」や「デイトレードで負けないための方法は何なのか?」についてお話ししていきます。
この記事の目次
デイトレードの必勝法はあるのか?それともないのか?
狭義のデイトレード必勝法の有無は…?
必勝法というと「勝率100%!毎月2000pips!」や「毎月必ず資金が2倍になります!」といった派手なものを想像される方がほとんどだと思います。
はっきり申し上げますと、こういった派手な勝ち方が絶対できると謳った類の必勝法はありません。ごく稀に素晴らしい才能をもったトレーダーが彗星のごとく現れますが、ほとんどのトレーダーはこれに該当しません。
では、そういった才能がない一般のトレーダーは勝つことができないかというと、そうではありません。派手に勝つ完璧な必勝法がないというだけで、地味に勝つための方法はいくらでもあります。派手に完璧に勝つことができる狭義の必勝法が、わたしは「ない」と結論づけました。
なぜなら何年もいろいろな手法やルールを気が遠くなるくらいに検証してきましたが、誰がやっても勝率100%や毎月資金が絶対2倍以上になるというものを見つけることができなかったからです。
ですが、地味にトータルで勝つという方法はたくさん見つけました。
広義のデイトレード必勝法の有無は…?
稼ぐデイトレーダーというと、マルチモニターで複数通貨を観察してガシガシと注文していって、ある程度利益がでたら決済して、夜は高級フレンチや回らないお寿司などを食べに行くイメージでしょうか?
それに比べて、わたしが使っているトータルで勝つ手法なんて地味すぎてトレードというよりも作業に近いです。トレードルールに合致すれば注文して、また決済の条件になれば決済といった、超のつくくらいに地味なものです。
過去記事のおさらいになりますが、デイトレードは「戦略」「手法」「リスク管理」「検証」を全て満たすことでとても強い武器と防具になります。しっかりとこれらに取り組むことができる人が稼ぐトレーダーに近いと言えます。
FXのデイトレードでは、日単位での負けがないことを重要視するトレーダーも多いですが、問題は負けとか勝ちではないです。トータルで「稼ぐ」ことができるのかが最も重要なのです。
わたしはトレンドフォロー型の戦略でトレードしますので、もちろんトレンドの出ない日は日単位で負けることがあります。連敗することもよくありますが、リスク管理を徹底していますので、資金が半分になったというような大負けすることは現在はほぼないです。
スイングトレードのお話で紹介しましたが、トータルで稼ぐ手法はいくらでもありますし具体的に当サイトでもオリジナルの手法を紹介しています。
手法は紹介しましたが、過去データを真面目にこつこつとリスク管理を取り入れて検証してくださった方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか?
もし取り組んでくださった方がいらっしゃれば、それは稼ぐトレーダーにかなり近づいたと思います。あの検証に取り組むことで発見が山ほどあるからです。
地味すぎる作業に近いようなトレードだけれども、トータルで稼ぐことができる広義の必勝法が、わたしは「ある」と結論づけました。その広義の必勝法を知っても勝てない理由はなぜなのか、次にお話しします。
デイトレードの必勝法を知っても勝てない理由【1】自分で検証しない
なぜ自分で検証しなければ勝てないのか?
戦略が決まっているとして、どんな手法を使えばいいのかを考えたとき自分で思いつかなければ、例えば有料の手法もありますよね(ですが高いものだと10万円以上することもありますので要注意です)。
販売者が「12月は資金が3倍になりました!」「勝率は80%以上確実!」と言っても、決して鵜呑みにしてはいけません。購入してすぐに実弾でトレードする方もおられるでしょうが、それはよくないです。
では、販売者のいうとおりだと信じて検証せずにトレードしたらどうなりますか?本当はたまたま12月が勝てただけで他の月は負けてばかりだったら?勝率が80%というのに、40%程度しかなかったら?まず連敗している時点で「手法不信」になっているでしょう。
そうではなく、自分で過去データ5年分ほどを検証していたら「手法不信」にはならなかったと思います。連敗しても過去データ検証結果からトータルで勝てる確率が高いのだから、途中でやめずにこの手法を使おう、となるのではないでしょうか?
自分の手で検証するから、資金の伸びが停滞する時期も乗り越えられるのです。自分の手で検証するから、様々な発見があってさらに良い手法が完成するのです。
また、トレードルールは一貫性がなければブレが生じます。よほどのスーパートレーダーなら話は別かもしれませんが、トレードルールにブレが生じて仮に負けがかさんだとします。その時点で焦りや不安が募ってきます。
そうならないためには自分の手で検証をして一貫性のあるトレードルールを構築していくしかないのです。
検証するのは面倒だと思う方へ
自分の手で検証していく大切さをお話ししましたが、それでも「検証って面倒…」と思う方もいらっしゃると思います。わたしもFX初心者のころはそうでした。FXのメンターが検証は大事よ、としつこく教えてくれたのにやりませんでした。
すぐにとりかからなかった理由は「面倒」「忙しい」「時間がとれない」「疲れたからまた今度まとまった休みにでも…」です。そして、稼ぐどころか負け続けることになりました。
当サイトの読者の方にはそうなってほしくないです。だからわたしはしつこくお話ししているのです。あの時すぐに検証にとりかかっていれば、大きく負けることはなかったと思います。
検証して得ることができるものは大きいです。単純に検証対象となったひとつの手法の良し悪しがわかるだけではありません。どうすれば稼ぐことができるのか、検証を重ねることでそれがわかってきます。
スイングトレードのお話しで公開した当サイトオリジナル手法でもいいですし、ご自身が考えた手法でもなんでもいいです。一度、検証をやり遂げてみてください。何か発見できるはずです。
たった数時間で今後100万円以上稼ぐことができる手法に巡り合えることもあります。検証で気づいたことはダイヤの原石かもしれません。ぜひ記録しておいてください。そして検証はリスク管理を取り入れたポジション数でやってみてください。
デイトレードの必勝法を知っても勝てない理由【2】トレードスタイルと戦略があっていない
トレードスタイルと戦略をあわせることがなぜ重要なのか?
想像してみてください。一日に50pipsしか上下変動しない相場で毎日1トレード100pipsの利益確定をすることは、とても難しいことだと思いませんか?
では逆に、一日に50pipsの上下変動する相場で20pipsずつ数回の利益確定をおこなって一日100pipsをとっていくことは比較的容易だと感じませんか?
スイングトレードを想定して200pips程度の利益確定が見込める相場なのに、含み損からやっと抜けたからと10pipsで利益確定してはもったいないと思いませんか?
ポジショントレードやスイングトレード、長時間デイトレードでは大きく利幅をとっていくほうが勝率は悪くともトータルで稼ぐことが容易ですし、スキャルピングや短時間デイトレードではサクサクと利益があるうちに確実に利益確定していく勝率重視の戦略をとるほうが良いでしょう。
スキャルピングで100pipsを一度に狙ってみたり、スイングトレードで勝率を90%程度に上げようと努力してみたりと、わざわざ難しいほうの戦略をとる必要はないということです。
トレードスタイルと戦略がマッチすれば負けている人でも成績はアップしやすい
いくらデイトレードの必勝法と言ってもたとえばこの必勝法がスキャルピング向けの勝率重視のものである場合、スイングトレードに近い長時間デイトレードで使うとトータルで稼ぐのが難しくなります。
勝率重視の戦略はFX初心者の方には特に難しいと思います。損小利大型の戦略はFX初心者の方には比較的容易ですが、勝率が良くないため途中で投げ出してしまう可能性が高まります。途中で投げ出さないためにも、自分の手で検証することが大切です。
トレードスタイルと戦略がマッチすれば、成績はアップしやすいです。負けているという方は一度自分のトレードスタイルと戦略がマッチしているのかを確認してみてください。
「トレードルールも守っているし、相場も悪くない…なのに負けてばかり!」というのであれば手法というよりもトレードスタイルと戦略がマッチしていない可能性があります。
時間軸を変えてみるか戦略そのものを変えてみるのも手です。ただし検証はしっかりと行ってデモトレードで問題ないか確認してからがベターです。
デイトレードの必勝法を知っても勝てない理由【3】時間帯があわない
トレードに費やすことができる時間や時間帯を考えてみてください
例えば、損小利大型の戦略のデイトレード必勝法を教えてもらったとします。長時間デイトレードなので、相場が活発になりトレンドが出やすい夕方から夜が主戦場となります。
残業が多い事務系サラリーマントレーダーだった場合、帰宅すると毎日23時近いならトレンドが終盤であることも多々あるでしょう。また帰宅してから長時間デイトレードをしようとすると、睡眠がろくにとれず体を壊してしまうこともあります。
必勝法を知っていても、物理的に取り組むことが困難ならもちろん勝つことはできないです。このサラリーマントレーダーならゆったり日足でスイングトレードか、数時間ごとにスマホでチャートを確認できるなら4時間足のスイングトレードもおすすめできます。
短時間デイトレードやスキャルピングもできないことはないですが、簡単そうに見えて実はとても難しいトレードスタイルです。
夕方から夜にかけて一切チャートを見ることができないなら、長時間デイトレードよりもスイングトレードのほうが取り組みやすいと思います。
ライフスタイルにあったトレードスタイルとは?
相場が活発になる夕方から夜にチャートを見ることができるなら、長時間デイトレードはおすすめできます。見ることができないなら思い切ってスイングトレードへ転向する、もしくは難易度は高いですが勝率重視の短時間デイトレードへ転向するかです。
ポイントは決して無理することなく継続できるかです。睡眠時間を削って無理して、毎日FXに取り組んでいてはいつか体を壊します。無理せず一貫性のあるトレードルールを継続して執行していくことができるのかが重要になります。
デイトレードが厳しいなら、資金の増え方に派手さは全くないですがスイングトレードでいいと思います。トータルで稼ぐにはルールどおりに注文をこなしていくことが大切です。
デイトレードの必勝法 まとめ
デイトレードには広義の必勝法が存在します。それは毎日勝つことではなくトータルで稼ぐことです。実は、稼ぐための手法は山のようにあります。
自分のライフスタイルとトレードスタイルをまずは合わせてください。
- トレードできる時間帯はいつ?
- 何時間程度トレードできる?
そしてトレードスタイルにあった戦略を決めます。
- 薄利多売の勝率重視型?
- 利幅重視の損小利大型?
その戦略にあった手法を構築します。利幅重視なら、トレンドをごっそりとれるような明確なトレードルールをまずは作ってみます。何でもいいです。
そして検証を行います。リスク管理に基づいたポジション数を計算する方法で、ぜひ一度検証をしてみてください。1回あたりのトレードにさらすリスクを資金の何%かにし(1%前後推奨)その金額をストップにかかった金額とするものです。
例えば資金100万円でリスク1%とした場合にリスクは1万円です。ストップまで20pipsとすると、約5万通貨がポジション数となります。やってみるとわかりますが、とくに損小利大型のトレードルールで、資金が増えるという実感がわくと思います。
しつこいですが、検証は自分の手で行ってみてください。「資金が右肩あがり」にぐっと近づくでしょう。
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